大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

津地方裁判所 昭和62年(わ)416号 判決

判決主文

被告人有限会社新屋を罰金一三〇〇万円に、被告人辻為康を懲役一年に処する。

被告人辻為康に対し、この裁判の確定した日から三年間右刑の執行を猶予する。

罪となるべき事実の要旨

被告人有限会社新屋は、三重県鳥羽市石鏡町一八七番地に本店を置き、旅館及び食品販売等を業とする資本金五〇〇万円の会社であり、被告人辻為康は、同会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上の一部を除外し、この資金で借名定期預金等を設定するなどの不正手段によって所得の一部を秘匿した上、

第一 昭和五八年七月四日から同五九年六月三〇日までの事業年度における同会社の実際の所得額が三一六二万五一六円あり、これに対する法人税額が一二六一万二三〇〇円であるのに、同年八月三一日、同県伊勢市岩渕一丁目二番二四号所在の所轄伊勢税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一〇万三三九九円であり、これに対する法人税額が零円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、右不正の行為により、正規の法人税額との差額一二六一万二三〇〇円を免れ、

第二 昭和五九年七月一日から同六〇年六月三〇日までの事業年度における同会社の実際の所得金額が三六三八万六三一〇円であり、これに対する法人税額が一四六七万四〇〇〇円であるのに、同年八月三〇日、前記伊勢税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一七万七八一円であり、これに対する法人税額が零円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、正規の法人税額との差額一四六七万四〇〇〇円を免れ、

第三 昭和六〇年七月一日から同六一年六月三〇日までの事業年度における同会社の実際の所得が五四六四万九七七七円であり、これに対する法人税額が二二四四万八九〇〇円であるのに、同年九月一日、前記伊勢税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二七五万一五九九円であり、これに対する法人税額が五七万八四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、右不正の行為により、正規の法人税額との差額二一八七万五〇〇円を免れ

たものである。

適用した罰条

一 被告人会社につき

法人税法一五九条、一六四条一項、刑法四五条前段、四八条二項

一 被告人辻為康につき

法人税法一五九条、刑法四五条前段、四七条、一〇条、二五条一項

裁判所書記官 打田徹治

(裁判官 櫻林三郎)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!